対策案
 日浅さん、若葉さんが教会の中の人間関係で傷つけられないための対策案です。

 (0)大前提

     人は誰でも一人残らず罪人です。それぞれの人が必ず神様から弱さを与えられていて、罪を犯します。牧師も例外ではありません。
     教会は罪人の集まりですから、それぞれの教会には必ず何らかの弱さがあって、教会としても罪を犯します。どんなに立派に見える教会であっても、例外ではありません。
     だから、教会の中で罪があるのは当然なのです。
     そのことを前提とした対策、心構えが必要なのです。

     日浅さんや若葉さんが、教会は清らかなところで、すばらしいところ、安全なところと誤解して入ってくるから、教会の中の人の罪にまきこまれた時に、ひどくショックを受けてしまうのです。
     教会の中にも罪はたくさんあると知っておいて、また決して安全なところではないということを知っておいて、しかるべき対策をとり、心構えをしておけば、ショックやダメージを受けるにしても、それは最小限になります。教会の中の人の罪にまきこまれたとしても、それで神様に対する信仰まで失うようなことはなくなるはずです。


 (1)持つべき知識
     牧師は人間であって、神ではない。
      間違えることもある。罪を犯すこともある。
      尊敬はしてもいいが、服従すべき相手ではない。
      牧師の言うことを神様の言葉とうのみにしてはいけない。

 (2)持つべき知識
     人間はみんな対等
      牧師と言えども例外ではない。
      牧師は聖書の専門的な知識や経験から助言はするが、指示も命令もしない。祈って、判断し、決断するのはその人自身。
      重要な判断を牧師に任せてはいけない。

 (3)重大な選択をする時には
     神様は私たちを導く際に、牧師だけを用いられるのではない。
     牧師以外の人を通して、道を示されることもあるし、いろいろなできごとを通して示されることもあります。
     祈りつつ、御心を求め続けることです。

 (4)牧師は10年以上同じ教会にとどまらない方がいい。
     ある教団の指導的な立場の牧師がこう言われていました。
     牧師が長期間同じ教会にとどまっていると、牧師の権力が強くなりすぎて、いろいろな弊害が出てきます。その最たるものはカルト化です。
     信徒は神様と直接つながって、信仰生活を送るはずのものなのですが、牧師の存在が大きくなりすぎるのは問題なのでしょう。牧師が交代しても、信仰が変わらないのが理想でしょう。
      日浅さん、若葉さんが自分でできる対策とは違いますが、長期間同じ牧師が続いている教会は、何か問題があるかも知れないと注意、警戒することはできるでしょう。
 
 (5)複数の教会に出入りする。
2018/7/11 教会の中の人間関係で傷つけられないために(その2)
2018/7/13 教会の中の人間関係で傷つけられないために(その3)

     に書きましたが、カルトはそのメンバーがカルト外の人と交流するのをきらいます。カルト外の人と交流されると、そのカルトで行われているマインドコントロールに気付かれやすくなるからです。
     日浅さん、若葉さんも一つの教会にしか顔を出してないと、そこで少し異常なことが行われていたとしても、教会とはこんなものだと思わされてしまうものです。ですが、ほかの教会にも出入りすると、自分の教会の異常な部分に気がつくでしょう。異常とまでは言えなくても、教会によっていろいろなやり方があるということがわかるのはいいことです。信仰の本質に近づけると思います。
     この対策については、ほぼすべての教会の牧師は、反対されると思いますが、日浅さん、若葉さんが自分を守るためには、極めて重要で、有効なやり方だと私は思います。
     教会に誘ってくれた人がいる場合は、その人に対する気がねもあって、ほかの教会に行きにくいかも知れませんが、自分を守るために、時々は上手にほかの教会に行った方がいいです。このやり方に異常に強く反発する牧師や教会だったりした場合には、「ひょっとしたらここはカルトかも」と思ってもいいかも知れません。

(続く)


日浅さん: 教会に足を踏み入れてまだ日が浅い人
若葉さん:クリスチャンになって、あまり月日がたっていない若葉マーククリスチャン