今日は(その7)の続きです。

<喜ぶ者といっしょに喜び、泣く者といっしょに泣きなさい。>

 聖書の中に次の言葉があります。

 喜ぶ者といっしょに喜び、泣く者といっしょに泣きなさい。(ローマ人への手紙12章15節)


 ある先生の講演で聞いたのですが、どこかの国のことわざで、
 「喜んでいる人と共に喜ぶと喜びは2倍に、悲しんでいる人と共に悲しむと悲しみは半分になる。」というのがあるそうです。

 私たち、人間というものは弱いもので、人が成功したり、幸運を手にしたりするとねたんでしまったり、腹を立てたりします。 その逆に、人の失敗や不幸を見ると、喜んだり、安心してしまったりすることがあります。
 人間にはもともと罪の性質があって、利己的なんです。
 人を蹴落としてでも、自分は上に行きたい。人はどうなってもいいが、自分はいいものを得たいと考えたりします。このような状態では本当の幸福は得られません。
 けれども救いがあります。
 神様に、そのままの姿で、無条件に愛されて、受け入れられていることを私たちが知るならば、自分が愛されているのと同じように人を愛することができるように徐々に変えられていくのです。
 周りじゅうが競争相手、だますかだまされるか、食うか食われるかという人間関係から、愛し合い、仕え合い、支え合い、励まし合うという人間関係に変えられていきます。
 そうすると、喜ぶ人と共に喜ぶこと、悲しむ人と共に悲しむことが、自然なことになってきます。
 すると、上のことわざのとおりに、喜びはますます大きくなり、悲しみは小さくなって、のりこえていくことができるようになるのです。

 自分がつらい経験、逆境、苦難を通るなどして成長すれば、共に喜び、共に悲しむような関係を通して、周りの人も人間として一歩ずつ前に進み、成長できるようになると思うのです。

 私たちはみんな、一生かけて成長を続ける発展途上人です。
 日々、神様の愛をいっぱいに受けて、感謝しましょう。そして周りの人を愛せるように祈りつつ、歩んでいきましょう。

(続く)